キノコ食ショウジョウバエ類とその寄生性センチュウとの関係 (生物進化研究のモデル生物群としてのショウジョウバエ)
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概要
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キノコ食ショウジョウバエ類に対するセンチュウの寄生が北米, ヨーロッパなどで調査され, その効果はショウジョウバエ種間及び地域間で大きく異なることが報告されている. 今回, 北海道大学苫小牧研究林において4年間, キノコ上のショウジョウバエ成虫を採集し, センチュウによる寄生の有無と, 寄生が蔵卵数に及ぼす影響を調べた. その結果, 寄生率はショウジョウバエ種間, 季節間, 年次間で大きく異なること, 寄生はどのショウジョウバエ種においても不妊化をもたらすことが明らかになった. また, ショウジョウバエ種の相対頻度と寄生率間には相関は認められなかった. このことは, ショウジョウバエ類の共存へのセンチュウ寄生の寄与は大きくないことを示している.The prevalence of nematode parasitism in mycophagous drosophilids was studied throughout their active season over 4 years (2000-2003) in Tomakomai Experimental Forest of Hokkaido University, northern Japan. In addition, effects of nematode parasitism on the feritility of drosophilid females were examined. A total of 18,177 adult drosophilid flies were collected from 43 fungal species found on the census route. The rate of nematode parasitism varied yearly, seasonally and among drosophilid species. Parasitized females carried much fewer eggs than unparasitized ones, revealing a strong deleterious effect of parasitism on the fitness of flies. The relative abundance of drosophilid species and the rate of parasitism were not significantly correlated, suggesting that nematode parasitism unlikely promoted the coexistence of drosophilid flies in this community.生物進化研究のモデル生物群としてのショウジョウバエ. 北海道大学低温科学研究所編
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