Preventive effects of Salacia reticulata on non-alcoholic fatty liver disease (NAFLD)/ non-alcoholic steatohepatitis (NASH) in monosodium glutamate treated mice
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概要
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NAFLD(Non-alcoholic Fatty Liver Disease)や NASH(Non-Alcoholic Steatohepatitis)の罹患率が急増している。Monosodium glutamate(MSG)を新生児 ICR マウスに皮下投与した ICR-MSG マウスは, 肥満を始めインスリン抵抗性, 糖尿病を発症し,さらにはヒトと類似したNASH様組織病変を示す。今回アーユルヴェーダー伝統医学において糖尿病やリウマチなどに用いられている Salacia reticulata の NAFLD/NASH 発症に対する予防作用を ICR-MSG マウスを用いて検討した。ICR-MSG マウスに S. reticulata extract(SRE)を混餌にて 8 週間処置した。体重,摂餌量を経時的に測定し,実験終了時には採血および肝臓を摘出し,生化学検査値の測定ならびに肝臓細胞の病理組織学的検査を行った。Normal 群と比較し MSG-Control 群は有意な肥満,高インスリン血症,脂質代謝異常,顕著な脂肪肝などが確認された。一方,SRE 処置群は,体重増加抑制作用,高インスリン血症改善効果,脂質代謝改善作用を示した。また肝臓において SRE は,肝肥大抑制作用,肝中脂質低下作用を示し,さらには NASH の前段階である脂肪変性および炎症性細胞の浸潤を抑制した。以上より,SRE は,抗肥満およびインスリン抵抗性改善作用をはじめ NASH 病変である脂肪肝および炎症性細胞の浸潤を抑制したことから,SRE は NAFLD/NASH の予防・治療薬としても有望な素材であることが示唆された。
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