貴金属回収を目指した光応答型溶媒抽出プロセスの開発
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概要
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分子の光異性化に伴う構造変化を利用した光応答型溶媒抽出プロセスについて検討する.分子内にアゾ基を有するbis[2,2′]dipyridyl-6-yl-diazene(BDPDA)は可視光照射下においてはtrans体として存在し,紫外光を照射することによりその一部がcis体に異性化する.BDPDAによる白金イオンの抽出において,白金イオンの抽出率はBDPDAの構造に依存し,紫外光照射時の抽出率(cis-BDPDAによる抽出)は可視光照射時の抽出率(trans-BDPDAによる抽出)に比べ非常に高いことが明らかとなった.また,紫外光照射下で白金イオンを抽出した有機相から蒸留水を用いて逆抽出を行った結果において,光未照射時では蒸留水による白金の逆抽出は困難であったが,可視光を照射することで高い逆抽出率を得た.これらの結果より,光の照射のみで白金を抽出・回収する光応答型溶媒抽出プロセス構築の見通しを得た.
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