リターナブルびんの規格統一化・軽量化による環境負荷低減効果の社会的費用便益分析--びん再使用ネットワークと生活クラブ生協における事例研究
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概要
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資源循環型社会の構築に適合した飲料容器として,ガラス製のリターナブルびんが見直されてきており,再使用(Reuse:リユース)を進めるため,びんの規格を統一したり,軽量化したりする動きが出てきている。本研究ではリターナブルびんを規格統一化及び軽量化した事による環境への影響に注目し,環境負荷量がどの程度低減されたかをLCA 分析及び社会的費用便益分析を用いて分析し,評価することを主たる目的とする。ライフサイクルアセスメント(LCA)分析を用いて,びん製造から再使用されるまでの範囲で,各びん1本当たりの環境負荷量を測定する。さらに,同範囲で社会的効率性についての社会的費用便益分析も行う。従来のびんとの比較にとどまらず,近年増加しているワンウェイびんとの比較も行う。LCA分析の結果から,びんを軽量化した場合,従来びんと比べ,対象とした各燃料使用量や環境汚染物質排出量のすべての項目で,変化量は各項目により様々だが,環境負荷量が低減されることが示された。社会的費用便益分析では,低減された大気汚染物質の除去費用削減分を便益とし,軽量化による費用変化との関係から社会的純便益を算出した。その結果,軽量化により除去費用とびん自体にかかる費用の両方が削減され,全体としての社会的純便益が上がることが判明した。環境負荷量の低減と,社会的費用低減の両方から,規格統一化・軽量化したリターナブルびんが従来型リターナブルびん及びワンウェイびんよりも優れているということが立証できた。
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