家庭内高齢者虐待事例に対する社会福祉士のソーシャルワーク実践スキルの構造--家族システム内機能・構造変容を目指したソーシャルワーク実践スキルを中心に
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概要
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本稿の主な目的は,家庭内高齢者虐待発生事例の家族システム内機能や構造の変容を目指す社会福祉士のソーシャルワーク実践スキルの活用頻度や構造を明らかにすることである.調査対象とした地域包括支援センターに配置されている社会福祉士435 名のうち,高齢者虐待事例を扱ったことのある社会福祉士120 名の回答を分析対象とした.ソーシャルワーク実践スキル評価指標の因子分析の結果,① 14 項目から構成される『養護者に情緒的支援・情報提供するスキル群』,②6項目から構成される『虐待原因として養護者や高齢者の相互作用パターンを分析するスキル群』,③6項目から構成される『相互作用パターンの変容方法を家族成員に提示するスキル群』,④2項目から構成される『問題解決を図る質問技法を用いるスキル群』,⑤2項目から構成される『養護者の原家族との関係変容を図るスキル群』,⑥『養護者や家族成員の介護を賞賛した』の6因子が抽出された.各因子を構成する要素の平均スコアは,『養護者に情緒的支援・情報提供するスキル群』因子(平均得点2.68),『養護者や家族の介護を賞賛した』(得点2.67),『問題解決を図る質問技法を用いるスキル群』因子(平均得点2.56),『虐待原因として養護者や高齢者の相互作用パターンを分析するスキル群』因子(平均得点2.43)が高かった.
- 関西福祉大学社会福祉学部研究会の論文
関西福祉大学社会福祉学部研究会 | 論文
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