なぜ社会契約モデルを重視する必要があるのか
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概要
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技術者は専門職であるという認知は日本の社会では定着していない。このことは技術者倫理分野における社会契約モデルが技術者に当てはまっていないことを意味する。そゆえに、技術者が倫理規定に従うべき理由づけや、技術業に就く者が特別の責任を負うべき理由として社会契約モデルは採用できないという見解には一定の説得力がある。しかし、社会契約モデルは技術者倫理分野において重視されるべきは、日本の技術者の専門職化を促そうとするものに他ならない。つまり、社会契約モデルを技術者に適用しようとするコンテクストにおいて技術者倫理分野が注目されている。そこで、倫理規定や責任について社会契約モデルと関連づけておく必要性があることになる。
- 名古屋工業大学技術倫理研究会の論文
名古屋工業大学技術倫理研究会 | 論文
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