都市居住の高齢高血圧社の栄養素等摂取状況および食意識との関連
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概要
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平成14年10月現在の日本の総人口は1億2743万人、そのうち65歳以上の高齢者は2362万人で、高齢比率は18.5%となり、ますます高齢社会が進行している。本報では大都市である大阪市内に住んでいる在宅高齢高血圧者が日頃、食生活に関してどのような意識、行動をしているか、また、栄養素等摂取の状況について非高血圧者とどのような差異があるかについて検討した。 平成13年8月、14年8月に大阪市H区老人福祉センターの来所者で、比較的健康で自立している高齢者108名、うち男13名、女95名を対象に健康と食生活に関するアンケート、24時間思い出し法による食物摂取量調査を実施した。そのうち高血圧者39名、非高血圧者69名で、平均年齢は70歳であった。 得られた結果は、1)栄養素摂取量は高血圧者が非高血圧者に比べて、たんぱく質、カルシウム、鉄、ビタミンB_1、ビタミンB_2、ビタミンCなどの摂取量が少ないことが認められた(P<0.05)。2)食塩摂取量は高血圧者の方が有意に少なかった(P<0.05)。3)高血圧者は非高血圧者に比べて、1日に摂取する食品総重量が少なく、食品群では豆類、果実類、その他の野菜、海藻類の摂取量が有意に少なかった(P<0.05)。 以上、高血圧者は非高血圧者に比べて減塩するという意識は高くなっているが、その意識のあまり食事量を減らすことになり、たんぱく質、ミネラル、ビタミンなどの摂取量が少ないことが明らかになり、高齢者に多い低栄養状態にならないように、減塩だけでなく、バランスのとれた食事の大切さ、特にミネラル、ビタミンなどの微量栄養素の摂取について正しい食生活指導が必要であると考えられる。
- 大阪樟蔭女子大学の論文
- 2005-03-08
著者
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