もしもあなたが高分子化学を専門とするならば、回路設計が得意ならば、あるいは微細なアレイに機能を持った細胞を培養する技術を持っているならば、失明者の視力回復に貢献できるかもしれない。 「文明の生態史観」や「知的生産の技術」など昭和を代表するベストセラーの著者として知られる文化人類学者の梅棹忠夫氏は数年前のある朝、目覚めると視力を失っていた。