伝染性ファブリキウス嚢病(IBD)ワクチンの卵内接種がブロイラーに及ぼす影響
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概要
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近年実用化されたワクチンの卵内接種法におけるIBDの効果をみるため、攻撃試験を行い、ELISA抗体価及び組織学的検査(胸腺、ファブリキウス嚢:F嚢)を指標とし、従来の飲水接種法と比較・検討した。試験区分は、卵内接種のみ、飲水接種のみ、卵内接種+飲水接種の3区にそれぞれ攻撃区(計6区)を設定した。卵内接種は2512G-61株を孵卵18日目、飲水接種はMB-1・E株を17日齢に行った。攻撃は、飲水接種と同じ株を使用し、ワクチンの種鶏経口投与量の10倍量を攻撃区の各区10羽に投与した。攻撃個体は、攻撃から1週間後に病理解剖した。卵内接種区は、非卵内接種区と比べてIBD移行抗体価が高かったが、両区とも3週齢には陰転した。飲水接種のみ、及び卵内接種+飲水接種で攻撃を行った区は、攻撃時・1週間後ともに陽性であった。卵内接種のみで攻撃を行った区は、攻撃時には陰性であったがその1週間後には陽転しており、組織学的検査においてもF嚢に軽度から中等度の出血・壊死がみられた。IBDと同時に卵内接種されたMDは、頸部皮下接種と比較して遜色ないと思われる抗体価を保有・維持していた。これらのことから、今後、卵内接種法におけるワクチンの同時接種について検討する必要があると思われる。
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徳島県立農林水産総合技術センター畜産研究所 | 論文
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