スギ林におけるスギカミキリによる被害発生機構の解明に関する研究
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概要
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スギカミキリによる被害木は、本種の加害部から侵入した腐朽菌によって材部が変色・腐朽する。甚だしい場合には、1個体の加害によって商品的価値が著しく低下する恐ろしい害虫である。したがって、この害虫の防除は、被害を未然に防ぐ予防法の開発が重要な課題となる。そのために、本種の脱出消長、産卵能力、樹皮下における生存過程等の特徴を、まず把握した。次に、スギ林における本種の個体数の年次変動と本種による被害木の発生経過を過去の蛹室数から推定して、スギ林の成長との関連を明らかにした。この関係を利用して、現実のスギ林における年ごとの成虫個体群のパラメータが、一山型の個体数の年次変動とどのような関係にあるかを解析した。また、スギ林を基本単位に、本種による広域的な被害量と密接に関係している要因の解析を行った。これらの調査結果に基づいて、スギ林における本種による被害発生機構の解明を行い、実行可能な防除法を提言した。主要な成果を以下に述べる。
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富山県林業技術センター | 論文
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