食用植物のβ-Amylase さといもβ-Amylase の精製について
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概要
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1. さといもの粗抽出液を調製するための破砕溶液として, 0.2M-NaCl溶液より水道水使用の方が, 粘質物除去のために効果的であった。しかし両者とも酵素活性にはほとんど差異を示さなかった。2. 粗抽出液の酸処理(pH3.6)により約25%の酵素活性値の低下が示された。3. 酵素蛋白質を沈でん分画するための前処理として, 低濃度アセトン35%濃度で粘質物質の除去を行った。このとき酵素活性の20%前後の損失がみとめられた。4. DEAE-CelluloseカラムクロマトグラフィーおよびBio-Gel P-300のゲル滬過を行ない酵素を精製した結果, 蛋白質のOne peakのパターンを得たが, 電気泳動的にまだ単一ではなかった。5. 酵素の精製にDisc電気泳動を行ないGelを切抜き酵素抽出を行ない, 抽出液の酵素活性を検出し, この活性個所を再度電気泳動を行うことにより単一のbandを得た。その移動度(MBPB)は0.65の値を得た。6. 精製酵素のでんぷん溶液およびマルトース溶液の分解生成物はペーパークロマトグラフィーによりマルトースのみ検出された。7. 精製β-AmylaseとTaka-Amylase A (α-Amylase)とのでんぷん分解作用は明らかに差異を示した。8. 以上のことから, この方法によりさといもから高度に純化されたβ-Amyaseを得ることができたと推定した。
- 1983-03-31
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