今年9月、都内の閑静な住宅街に衝撃が走った。日産自動車の荻窪事業所跡地(東京・杉並区)の土壌から、発ガン性が指摘される揮発性有機塩素化合物のトリクロロエチレンなどが検出されたのだ。 トリクロロエチレンは1980年代後半まで、機械の洗浄剤として工場などでごく一般的に使われていたが、その後人体への危険性が指摘されて姿を消していった。