地磁気嵐と太陽面の関連現象(a.入射粒子とオーロラ)(第2回極域における電離圏磁気圏総合観測シンポジウム : Part I)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1977年1月から1978年6月までの1年半の期間に起きた磁気嵐に対して,その原因と考えられる太陽フレアおよびコロナホールの対応づけを行った.判定の基準は,(1)太陽面現象と地磁気嵐の時間的関係,(2)太陽風の速度,密度,温度等の変化の特徴,(3)コロナホールの磁場極性と惑星空間の磁場極性の比較,(4)太陽フレアおよび同時に発生する電波現象の特徴による磁気嵐を起こす確率の評価等である.この結果,上記の1年半に起きた44例のDstが-50γを越す磁気嵐のうち40例の原因が推定できた.調査の対象とした期間は,一般には地磁気じょう乱の回帰性が低下するといわれる太陽活動の上昇期にあたるが,いくつかのはっきりした回帰性地磁気嵐の系列が認められ,原因となるコロナホールともよく対応している.また,この期間の特徴として,寿命の短いコロナホールが存在し,それらが原因となる地磁気嵐が多数認められた.
- 国立極地研究所の論文