琉球列島産地衣類の新種及び稀種
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概要
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1) Dirinaria aegialita(AFZ.in ACH) MOORE 日本では D.aspera (MAGN.)AWAS. の名前で知られていたが, 1978年に SWLXSCOW 等は本種に合併した。日本では兵庫県沼島, 屋久島, 沖縄本島, 西表島, 小笠原諸島の5ケ所から報告されている.本種はパスチュールを持つ D.mikawensis KASHIW に酷似しているがパスチュールは大きくて密生しジバリカート酸を含むので区別できる.2) Graphis aphanes MONT.et v. d. BOSCH 本種はこれまでに基準標本の産地であるジヤワ島と小笠原諸島の2ケ所からのみ知られていた.今回の調査で奄美大島湯湾岳中腹でイジュの樹皮上に生育するのを発見された.小笠原で採集された標本もイジュに着生していることは興味深い.3) Phaeographina pudica (MONT.et v. d. BOSCH) ZAHLBR. 本種は今までに屋久島から報告されたことがあるだけの稀種であるが, 今回奄美大島の住用川上流でも見つかった.本種は子嚢果の側面が炭化し, 類似の胞子を持つ点で P.platyloma に似ているが随層に p+ 橙色の未知成分を含むので区別される。4) Physcia sorediosa (VAIN.)LYNGE(リュウキュウムカデゴケ, 新称)本種は VAINIO (1890) によってブラジルから Physcia integrata var. sorediosa VAIN. の名前でから記載されたもので熱帯∿亜熱帯に広く分布するが日本からは初めての報告である。今回見つかったものは, 喜界島の海岸わきに生えるイヌマキに着生していた。本種の主な特徴は, 1) 地衣体は灰白色, 巾0.5-1.5mm, 裂片の表面には白色のマキラを, 周辺部に粉芽がある, 2) 裏面は黒色で偽根を散生する, 3)随層は白色, 下皮層は黒褐色で擬柔組織をなす, 4) 胞子はPachysporaria 型, 5) ゼオリンとアトラノリンを含む, 等である。本種は P.orientalis KASHIIW. に酷似しているがマキラと黒色の下皮層を持つので区別できる。5) Pyrenula cylindrica KASHIW.(アマミサネゴケ, 新称)サネゴケ属で細長い胞子を持つ種群は Fusidospora 節にまとめられており (MULL. ARG.1855) , これまでにニュージーランド, 南米ギアナからの報告がある。本種は Pyrenula-japonica 型の子嚢果と両端が丸まり, 13-18個のロキュールある胞子を持つ点で近縁種から区別される。現在分布が確認されている所は沖縄本島及び奄美大島だけである。6) Pyrenula gigas ZAHLRB, 本種はこれまでに屋久島と徳之島の2ケ所からのみ知られていたが今回奄美大島でも発見された。また, 科学博物館所蔵の標本を調べたところ高知県浦野ノ内村, 西表島, 石垣島産の標本4点も本種と同定された。本種は Pyrenula-japonica 型の巨大な子嚢果を持つので近縁種とは容易に区別できる。
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