区間パラメータ行列と安定凸方向
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概要
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構造化された不確かさを含むモデル、すなわちシステムに付随する不確かさは値の確かでないパラメータを含むことによるとするモデルの安定解析はロバスト制御の一つの重要課題である。とくに線形時不変システムの状態空間モデルx^^・(t)=Ax(t)の場合では、次の不確かなアフィンパラメータを含むモデルがよく扱われる。A={A=A_0 +p_1D_1+p_2D_2+…p_kD_k : 0 ≤ p_i ≤ β_i, i=1,…,k} ここでパラメータp_iはその変動範囲が知られているものと仮定している。このときパラメータの可能な値の組み合わせすべてに対する安定性を検証することがロバスト安定解析の課題となるが、これには2通りのアプローチが考えられる。その一つは数値的ロバスト安定判別法を与えようとするもので、パラメータの領域を分割し、分割された各領域に対して、共通リアプノフ関数の存在をチェックする繰り返しアルゴリズムが有力である。考えられるもう一つのアプローチはモデルAの端点集合 A_V ={A:p_i =0 or β_i,i=1,…,k}の安定性がロバスト安定性を保証するようなAのクラスを見つけようとするものである。このようなクラスの性質が明らかになれば、安定判別に有利であるだけでなく、ロバスト安定性を考慮した制御系の計画に有用な指針を与えることになる。本報告では後者の立場から考察を進め、課題に対する基礎的な結果をいくつか導き、検討を行う。
- 1994-09-26
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