高次元k-tablet構造を考慮した実数値GA : 隠れ変数上の交叉LUNDX-mの提案と評価(人工知能学会論文誌アブストラクト)
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概要
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実数値遺伝的アルゴリズム(RCGA:Real-Coded Genetic Algorithm)は,多峰性,非分離性,悪スケール性などさまざまな困難さを有する非線形最適化問題に対応できる実用的な大域的最適化手法として知られている.本論文では,悪スケール性を一般化したk-tablet構造と呼ばれる景観上の構造に着目する.k-tablet構造とは,探索空間中のあるk次元の部分空間とそれに直交するn-k次元の部分空間において,評価関数のスケーリングが大きく異なる構造である.交叉SPX[樋口01]や交叉EDX[佐久間02]によるRCGAは高次元関数への対応を目的としているが,これらの従来の交叉は,高次元k-tablet構造においては,初期収束や集団の縮退などが発生し,探索速度が低下,あるいは探索に失敗する.そこで本論文では,この問題に対処するために,副探索成分と主探索成分を分離し,LUNDX-mとEDXの二つの交叉を組み合わせて探索を行うことを提案した.その結果,提案手法において以下のことが示された.・高次元k-talbet構造において,提案手法は次元数nに対して集団サイズp=n/4〜n/2程度とすれば安定して探索が可能である(kの値がわからない場合はp=n/2を推奨).・次元数n≧200のk-talbet構造において,kの値にかかわらず,提案手法が収束に要する評価回数は従来手法の数分の1である.・多峰性関数において,提案手法の大域的探索能力は従来手法とほぼ同等程度である.k-tablet構造と多峰性関数の両方を効率的に扱うことができるRCGAはこれまでに提案されておらず,提案手法はベンチマーク関数における検証では性能面において十分なアドバンテージを有していると結論できる.
- 2004-01-01
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