Lennox-Gastaut症候群の成因・経過ならびに予後に関する研究
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概要
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Lennox-Gastaut症候群(LGS)の発症機序, 病態生理の解明に資する目的で, LGS125例を潜因性cryptogenic(C群)30例(24.0%)と症候性symptomatic(S群)95例(76.0%)に大別して成因と臨床像との関連を検討した。なお, 50例(40.0%)にはWest症候群(WS)の既往があった。C群ではS群に比して知能予後は有意に良好であったが, 発作予後に関してはS群と有意差を示さなかった。しかし, C群を追跡時にも知能障害のない群(C-1群)とある群(C-2群)に分けると, C-1群ではS群およびC-2群に比して発作予後も有意に良好であった。次に脳波トポグラフィーでは, S群とC-2群で前頭部領域にδ帯域成分の増加を認めたが, C-1群ではみられず, C-2群はこの点でS群に近いことが示唆された。このことは上記の臨床的検討の結果とも一致しており, C-1群はより厳密な意味での特発例と考えられた。一方, WSの既往のある群は知能予後, 発作予後ともにこれのない群より有意に不良で, 大半がS群に属し, 出生前要因をもつものが多かった。したがって, LGSの予後はWSからの経年的変容と強い関連をもち, 変容は成因と関連していることが明らかになった。
- 1990-04-30
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