複雑部分発作重積を繰返した4症例 : 連続型重積とサイクル型重積
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概要
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複雑部分発作重積(Complex Partial Status Epilepticus, CPSE)は, 従来考えられていたほど稀ではないものの未だ報告は少ない。われわれは, 過去1年間の当院てんかん病棟入院患者のうちCPSEを繰返す4症例(連続型2例, サイクル型2例)を経験した。連続型の1例は周期性の亜昏迷状態を, 他の1例は全身けいれん後のもうろう状態を繰返し, それぞれ非てんかん性の亜昏迷, 発作後もうろう状態と診断されていた。しかし両者とも前頭部優位のてんかん発作波の連続的な出現, ジアゼパムの静注による発作波の抑制が確認され, 前頭葉起源の連続型CPSEと診断した。特にもうろう状態を呈した症例は, てんかん発作波の消失後にもうろう状態が残るため, 早期の脳波検査が診断上重要だった。サイクル型の2症例は側頭葉てんかんで, 無反応相と部分的反応相が交互に頻回に繰返し, 脳波変化もそれに対応した。連続型CPSEの中に診断困難な症例が存することを強調したい。
- 1994-06-30
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