模擬育種法を用いた顔の同定支援システムに関する研究
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概要
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犯罪捜査の過程に, 目撃者から証言を得て, モンタージュを作成し, 顔写真リストからそれと似ているものを検索することにより, 容疑者の絞込みや同定がなされるものがある.この過程での検索において, リストが膨大になることがあるが, この場合, 検索者の負担が大きく, 認識成績が低下することが問題となるため, 人間と同様な類似判定を行うシステムの必要性が高まっている.従来の画像検索方式は, 主に言語や画像をキーとしたマッチングを用いることから, 表情の変化への対応や個人の主観性を重視する必要がある顔の検索に適用するには限界がある.こういった背景のもとで, システムが示す顔画像が検索者の要求にあっているか否かを検索者自身に評価させることで, 検索者の主観性を重視した検索を実現させる方法が研究されている.しかし, この方法は従来の手法に比べると, 検索者の負担が大きくなるため, いかにこの負担を軽減させて, 検索者の要求に適合したものを検索するかが課題となっている.そこで, 本研究では, 検索対象のイメージが明確である場合に有効であると考えられている言語キーによる検索と, 自明でない評価基準をもつ人間の主観的要素が絡むような問題に対して極めて有効とされる模擬育種法を融合させたシステムを提案する.なお, 言語キーには顔の全体像に対する印象を表す語(印象語)を用いる.本稿では, 被験者実験を通して, 提案システムの有効性を先行研究のシステムと比較することで検証する.
- 2001-09-01
論文 | ランダム
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