岩手県大船渡市の海藻加工メーカー、尾坪商店の取引先に緊張が走り始めたのは、5月20日を過ぎてからだった。 原材料であるワカメを高値で仕入れたことなどで、経営が厳しいといううわさは広まっていた。が、地元金融機関が支援を続けており、取引先の多くは「すぐに倒産することはない」と信じていた。