動物用医薬品の環境リスクとその管理
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概要
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獣医療及び畜水産現場において用いられる動物用医薬品は,人用医薬品と同じ薬事法によって規制されており,薬事法第83条により読み替えられて,農林水産省が所掌しています。そのため動物用医薬品に関連する規制については企画・立案から承認審査,薬事監視に至るまで,農林水産省が独自に行っています。動物用医薬品の使用形態は伴侶動物と畜水産動物で異なりますが,畜産現場で投薬する場合の形態としては注射剤あるいは強制経口投与による個別動物単位の投薬と,飼料あるいは飲水に添加して群単位で投薬する形態があります。それぞれ特徴がありますが,例えば牛の場合にはほとんどが個別動物単位での投薬であるのに対し,養鶏・水産では群単位の投薬が主流です。豚にはどちらも用いられます。近年は我が国の畜産農家は規模を拡大し,特に養鶏では1鶏舎の飼養羽数が数千から数万羽が普通です。一方,施設数は減少の一途をたどっています。加えて牛や豚の体格は人よりも大きく1頭あたりの投薬量は多くなります。このようなことから,人用医薬品と比較すると,畜水産用動物用医薬品はピンポイントの限られた場所で,大量に使われるという特徴があります。これらの特徴を考慮し,動物用医薬品の環境影響評価については日米欧三極の「動物用医薬品の承認審査資料の国際調和(VICH)」において各極規制当局及び業界と議論を重ねてきました。その成果はVICHガイドラインとして合意され,その内容は国内において社団法人日本動物用医薬品協会の「動物用医薬品環境影響評価ガイドラインの自主基準」として,平成24年1月27日に会員向けに通知され,同時に動物医薬品検査所よりVICHガイドラインの解説書が出されました。現在,新有効成分含有動物用医薬品の承認申請には,多くの場合環境影響に対する考察がされています。シンポジウムではガイドラインの概要と,承認審査の現場から現状をご報告します。
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