老いても輝いて生きるための準備
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概要
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日本人の平均寿命は男女平均78歳となり、65歳以上の老人は総人口の20%を越えつつある。 特に農村にあっては現在すでに人口の30%以上が65歳以上のところが増す一方である。 そのような中で農村の老人はどのような生き方をすれば人生の最後のステージに耀いて生き続けられるのか、そのテーマについて私の見解を述べたいと思う。 私は農村の人々の人生の第一期を成長期(23歳まで)、最終教育を終わってから74歳までを第二期、75歳以上を第三期と呼びたい。 都会では、第二期の社会の生産に関係して仕事をする人々は60歳または64歳での定年で活動が終わるが、農村で生産農業や林業に従事する老人は、74歳までは体力または労働力は多少衰えても、多年の経験による知恵が働いて労働の量的レベルは下がりながらも、なお生産人口として働きが続けられことが多い。しかし、75歳以上になると、さすが体力が落ち、何らかの病気をもち、医師から労働の制限を忠告される方が多いと思う。 しかし、75歳以上となり、たとえいくつかの病気はもっても、なおかつ精神は旺盛で人生の第三期としての社会的貢献を続けたいとの意欲をもつ人は少なくない。そのような層の老人に呼びかけた「新老人の会」は、今では日本ばかりでなく、一部の外国に住む日本人や日系人にも賛同者を得て、現在、会員数は4千5百人を超えているのが現状である。 農村における老人には定年制度はないので、65歳以上でも現役を続けられる体力をもつ人は多く、そのような老人ではその人生の第二期は長く74歳を越えてはじめて老齢を意識する方が多いように思う。 「新老人の会」で新老人運動に参加する老人は精神力の旺盛な人が多く、夫婦が揃っている人も、また配偶者が亡くなっている人も立ち直って、元気を出して今までできなかったことをやろうとする仲間とともに、新鮮な気持ちで人生の最後のステージを生きようとする方が多いように私は感じている。 たとえ子どもたちは故郷を去り、外国にまで行き、孫もいなくなったりしても、新しい友と共に行動できる人は多く、また土地の子どもらと共になってやれることは数多くあるのである。 私は、この第三のステージにある農村のこれらの層の老人が輝いて生きる人生の生き方を体得して、この運動を展開していっていただきたいと思う。 農村の人たちは、今までの人生は自分のため、家庭のため、部落のために働いてきたと思っているが、次の時代を作る子どものためにはもっと大切な時間を自分に取り入れて活躍されることを望んでやまない次第である。
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一般社団法人 日本農村医学会 | 論文
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