都市ごみ焼却排ガス中水銀の乾式除去に関する研究
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概要
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UNEP(国連環境計画)では、2009年2月、水銀排出を国際協力で削減する条約を2013年まで制定することに合意し、今後、日本でも関連産業分野において、水銀の排出基準が定められる可能性がある。わが国における廃棄物焼却による大気中への水銀の排出は、全体の排出量の約35%を占めると推測されている。現在、ごみ焼却排ガス処理システムは、乾式法とダイオキシン規制により集じん装置としてバグフィルター(以下BF)を用いた例が多い。ごみ焼却排ガス中の水銀は、主に金属水銀(Hg0)と塩化第二水銀(HgCl2)の形態で存在すると考えられる。特に、塩化第二水銀は、金属水銀に比べ、融点が277℃で高いことから、BFで固体として除去可能性が高いと期待される。本研究では、乾式法とバグフィルターを採用した排ガス処理システムにおける水銀除去に着目した。排ガス中の水銀除去と水銀の形態は重要な関係があるため、まず焼却炉内での温度や水銀濃度が水銀の形態変化に与える影響を確認した。なお、バグフィルターにおける水銀除去を検討するため、ごみ焼却排ガス処理施設で実際に用いられているBFろ布と添加剤などを使用し、これらが水銀除去に及ぼす影響を水銀形態別に調べた。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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