早明浦ダム流域における日単位と1時間単位の水循環解析
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概要
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気候変動シナリオを流域圏にダウンスケーリングさせることを念頭に置き、降雨変動が激しく日本の多雨地帯を代表する早明浦ダム流域を対象とし、安藤等が1980年代に提案した日単位水循環モデルとそれを改良した1時間単位の水循環モデルにより1991年から2006年までの16年間の水循環解析を行い、両モデルの構造を比較するとともに、再現性について検討した。降水量等の空間分解能は50mとした。解析結果は、日単位表示のハイドログラフで表わすと1時間単位モデルの方が精度が良かったが、月単位表示のハイドログラフで表わすと日単位モデルの方が精度が良く、流出モデルの特徴は解析結果の整理方法にも依存することが示唆された。また、実測流出高より解析流出高の値が大きめに現れており、これは流域外流出の存在の可能性があり、本研究ではこれを考慮しておらず、今後の課題となった。
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