全球水資源モデルを利用した長期計算における河川流量の年々変動の再現性
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概要
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近年、全球を対象にした水循環・水資源モデルの開発と計算が国内外で盛んに行われているが、世界各地で発生する旱魃や洪水は、それらの中でどのように捉えられているのだろうか。本研究は、20世紀中の大規模な旱魃や洪水が、全球水資源モデルH08でどのように表現されたのか検証することを目的とする。本報告ではその第一歩として、河川流量の年々変動の再現性を検証する。世界の43の観測地点において計算結果を解析したところ、年流量と高水期流量は比較的年々変動の再現性が高いが、低水期流量では低いことが明らかになった。こうした知見は、モデルを旱魃・洪水リスク検出に利用することで被災地の被害を軽減するために、また食料自給率の低い我が国の食料安全保障につなげていくために、重要だと考えられる。
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