雨水貯留による雨水流出抑制効果及び熱環境緩和効果に関する研究
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概要
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近年,都市域における内水氾濫被害が多く報告されており,雨水排水対策が急務である.都市域に降った雨水は非常に複雑な流出経路をたどる.これまでの研究では,管渠布設替え,ポンプ場の新設および地下貯留施設の新設整備とそれらの組み合わせの整備を行った場合の氾濫シミュレーションを行い,費用対効果を算出した. その結果,地下貯留施設の新設が最も雨水排水対策に効果的であることを明らかにした. しかし,現実的には新規の地下貯留施設の建設は時間的にも空間的にも非常に困難である. そこで,既存の建物屋上に雨水を一時的に貯留することで流出抑制を行い,氾濫被害を軽減できるかを検討する. したがって,本研究では屋上実験観測,並びに流出解析を行うことにより,屋上貯留が効果的であるかを評価することを目的としている.本研究では屋上実験観測と流出解析により,屋上貯留には雨水流出抑制効果と熱環境緩和効果があることを示す.
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