豊平川扇状地における地下水位の変動要因
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概要
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豊平川扇状地における地下水位の変動要因を河川水位に注目して検討した。1980年からの豊平川沿線の地下水位観測結果から上流、中流、下流域で地下水位の挙動に違いがあることが確認された。都市形成の歴史と比べても、大局的な変動は河川水位と密接に関係していることが推察される。そこでMODFLOWを用いて、地下水位の計算を行った。諸条件を設定し、試算した結果、扇状地一帯における地下水位分布はよく再現されていることが確認された。次に1980年代、1990年代、2000年代の河川水位の変動をまとめ、これら河川水位を入力条件として地下水位の試算を行った。その結果、年代ごとの地下水位変動が観測結果の傾向と一致していた。このことは河川水位で地下水分布を予測できることを示しており、地下水資源を考慮した河川調整が可能であることを示唆している。
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