粒子フィルタを用いた河川水位の実時間予測
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概要
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水系全体を対象として,流域地形や土地利用の状況に応じた分布型流出モデルが構築され,レーダー降雨観測の高度化と相まって,高精度での河川流量の実時間予測が実現されつつある.この流量予測を水位予測に結び付ける必要がある.特に水位流量曲線が存在しない河道区間での水位予測をどのように実現するかが重要な課題である.本研究では,分布型流出モデルによる実時間流量予測に河川水位予測を組み込む手法を提案し,淀川水系桂川に適用して,その予測精度の検証を行った.流量予測計算に用いる流出モデルは,佐山ら(2005)の淀川モデルとし,水位予測が必要とされるような重要河川区間のみ,ダイナミックウェーブモデルを採用した.全体モデルで得られた流量を,対象とする区間の境界条件として与え,水位観測データを用いて,河道追跡モデルのパラメータの値を粒子フィルターを用いて時々刻々同化しつつ,水位を予測する手法を提案した.
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