水田からの潜熱伝達量の測定_-_熱収支ボーエン比法と渦相関熱収支法の比較_-_
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概要
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児島湾干拓地の水田で微気象法により潜熱伝達すなわち蒸発散量の測定を行った。潜熱伝達を熱収支ボーエン比法と渦相関熱収支法(渦相関法により求めた顕熱伝達と熱収支式から潜熱伝達を算出する方法)から求め,両手法の比較をするとともに水田の熱収支の特徴を見てみた。その結果,昼間では両手法ともほぼ同程度の値を示した。熱収支ボーエン比法は夜間適応できない時間帯があり,夜間の測定には渦相関熱収支法がよいことが分かった。また,水田の熱収支の特徴として,熱支出の大部分は潜熱伝達により行われており,顕熱伝達は小さいこと,日変化では貯熱変化量が比較的大きいことが分かった。潜熱伝達量は夏季の晴天日のピークで約20MJ/_m2_/d,蒸発散量に換算すると約8mm/ dとなった。
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