多方向放射観測データを用いた葉面積指数推定法の提案
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概要
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近年,気候変動への関心の高まりから,衛星データから算出した植生指標を用いて,葉面積指数(LAI)を広域に推定することが試みられている.しかしながら,既存の植生指標とLAIとの関係は非線形であり,両者は指数関数で近似されることが多い.このため,LAIの大きい(2以上)地域において,既存の植生指標ではLAIの大小の判別が難しい.そこで本研究では,多方向放射観測データに注目し,新たな植生指標NHVIを提案した.本研究では,植生の後方散乱方向への高い反射率(Hotspot)と前方散乱方向への低い反射率(Darkspot)から計算される指標であるHDSに注目した.そしてHDSにNDVIを乗じた値である,新指標NHVIを提案した.NDVIがLAIと指数近似であるのに対し,新指標NHVIはLAIと線形関係にある.すなわち,LAIが大きい地点において,新指標NHVIのLAI推定における優位性を確認できた.
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