渡良瀬川流域におけるBODとTOCの調査
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
人間活動が河川水中の有機物量に与える影響を把握するため,本研究は渡良瀬川流域 を対象として生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand: BOD)および全有機 炭素量(Total Organic Carbon: TOC)を調査している.2005年に実施した予備調査の結 果,流域面積と人口が増加する下流に向かって河川水中の有機物量が増加する傾向が あるが,支流の思川が合流する最下流地点だけは有機物量が減少することが確認され た.採水した水を摂氏20度の恒温器で保存して採水後26日間の溶存酸素量 (Dissolved Oxygen: DO)およびTOCの変化を調べた結果,DOの減少量(BODに相当)と TOCには高い相関があることがわかった.これは,易分解性有機物の分解が進むにつれ てTOCが減少することを示していると考えられる.
- 水文・水資源学会の論文
水文・水資源学会 | 論文
- 出水時における河川水中リンの濃度上昇を考慮したヒノキ人工林流域におけるリン収支
- 北海道南西部噴火湾沿岸流域における土地利用の違いが浮遊土砂流出特牲に及ぼす影響
- インドネシア, ブランタス川上流域における放射性同位体Pb-210exを用いた土壌侵食量と土砂供給源の推定
- 降雨流出過程の相違が渓流水質形成機構に与える影響
- 自己組織化マップを利用した豪雨時の成層状態の診断