大小さまざまな森林撹乱が水流出に及ぼす影響
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概要
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岡山市竜の口山森林理水試験地の2流域からの日流出量の間での回帰式は、南谷の森林が衰退していた時期と健全であった時期のそれぞれで1本づつ、高い相関で求められた。南谷流域は、ほかにも大小さまざまな撹乱を受けている。また撹乱を受けた森林も次第に回復しているはずである。したがって両流域からの日流出量をプロットした点は、大小さまざまな撹乱やその後の回復で、2本の回帰式の周辺を変動しているはずである。そこで、年々の値が2本の回帰式のどちらに近くプロットされるかを示す指標を定義し、大小さまざまな撹乱による影響を検討した結果、以下のことがわかった。・森林が消失した面積が3.45ha以上の場合に、流出量は増加した。・撹乱の影響は、豊水時よりも低水時のほうに、より長期間影響が残った。・撹乱後に植林が行われた場合には、流出量の増加は速やかに解消した。
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