2004年福井豪雨の洪水流出計算と中小河川流域の治水計画に関する考察
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概要
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平成16年7月18日,福井県の足羽川流域において既往最大となる洪水が発生し,福井市街地で足羽川の堤防が決壊する他,流域全体で甚大な洪水災害が発生した。治水計画を考える場合,ある確率規模の計画降雨を定めて基本高水を算定することが現在,計画の基本とされているが,中小河川ではその算定の元となる水文データの蓄積が十分でなく,特に平成16年7月洪水のような計画規模を上回る洪水データはモデル同定時にはほとんど利用できない。本研究では,流量規模の異なる既存の洪水から同定したモデルを用いて今回の洪水をどの程度再現することができるかを分析する。また,ここで得られた流量の推定結果および福井豪雨時の水文データをもとに福井豪雨から得られた教訓を示し,中小河川流域における治水計画に関して考察する。
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