流出モデルの基準面積に関する一考察
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概要
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流出計算を行うためには,どの程度正確に水文量の空間分布特性を反映させる必要があるのか,この問いに対する答えをいまだ得ていない.高棹 (1967)は降雨や流域特性を集中化する面積を基準面積と呼び,その面積の定量評価の重要性を早くから指摘している.椎葉 (1995)は流域を複数のユニットの集合と考え,このユニット内では水文量の確率分布情報が重要であり,流域規模の現象を考えるうえではこのユニットがどこにあるかが重要であると指摘する.このときユニット内の水文量は probability-distributed であり,流域内の水文量は geometrically-distributed であるという.そして,このp-dとg-dの境界をなすスケールを発見することが重要であると指摘する.本研究はこの基準面積の定量評価を目指す.とくに流域内の降雨分布の特性と基準面積の関係について検討する.
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