原発性アルドステロン症に対する腹腔鏡下副腎摘除術後の出血についての検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2006年1月から2012年12月まで東北大学病院で原発性アルドステロン症に対して腹腔鏡下副腎摘除術を施行した218例(右側85例,左側98例,両側35例)について腹腔鏡下副腎摘除術後の出血について検討した.術前に比較して術後に血清ヘモグロビン値が3 g/dl以上低下しCTで血腫を認めたものを後出血と定義した.後出血を4例(1.8%)に認めた.手術部位は右側1例,左側2例,両側(右側切除及び左側部分切除)1例であった.4例中3例は輸血を要した.2例は保存的に経過観察した.1例はCTで出血部位が同定できたので塞栓術を施行した.1例は画像検査で出血部位が同定できなかったが,再手術(腹腔鏡下)にて出血点が同定でき止血した.腹腔鏡下副腎摘除術における後出血を疑った場合はCTが有用である.画像検査で後出血が不明な場合は外科的処置を躊躇しないことが肝要である.
- 日本泌尿器内視鏡学会の論文
日本泌尿器内視鏡学会 | 論文
- CT画像における脂肪面積解析による肥満と鏡視下ドナー腎摘出術の手術因子との関連性の検討
- 褐色細胞腫に対する副腎摘除術の術式の選択に関する検討 : 腹腔鏡下手術と開放手術との比較から
- 膀胱癌の光力学的診断 : 蛍光尿細胞診の有用性 (特集 光力学診断の新展開 : 光の先に何が見えるのか)
- HoLEP(Holmium Laser Enucleation of the Prostate)による「前立腺側葉12時の剥離」を標準化するための一考察
- 患者特異的腹腔鏡手術シミュレータ (特集 腹腔鏡手術におけるシミュレーションとナビゲーション)