ストレート鉗子のみで行う単孔式腹腔鏡下ドナー
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
単孔式腹腔鏡下ドナー腎採取術(laparoendoscopic single-site donor nephrectomy:LESSDN)は侵襲性,美容の面でさらに利点が得られる可能性がある.単孔が2cmの場合は特殊鉗子が必須だが,単孔が5cm前後の場合はGelPOINTⓇを使用しストレート鉗子のみで,安全に手術ができるので紹介する.2011年~2012年に施行したLESSDN 20例を2009年~2010年に施行した標準4ポートの術式の成績と比較した.LESSDN群の手術時間および温阻血時間,退院までの日数はStd-LDN群に比べて有意に短かった(p < 0.001, p = 0.015, p < 0.001).LESSDN群の平均創長は5.13 ± 0.31cmであった.移植腎機能発現遅延および開腹移行や輸血は両群で認めなかった.術後7日目のレシピエント血清クレアチニン値は両者に有意差がなかった.GelPOINTⓇを用いたLESSDNは,ストレート鉗子のみで手術ができ,安全でより低侵襲であり,良好なグラフト機能を担保でき,かつ整容性が良好であることが示唆された.
- 日本泌尿器内視鏡学会の論文
日本泌尿器内視鏡学会 | 論文
- CT画像における脂肪面積解析による肥満と鏡視下ドナー腎摘出術の手術因子との関連性の検討
- 褐色細胞腫に対する副腎摘除術の術式の選択に関する検討 : 腹腔鏡下手術と開放手術との比較から
- 膀胱癌の光力学的診断 : 蛍光尿細胞診の有用性 (特集 光力学診断の新展開 : 光の先に何が見えるのか)
- HoLEP(Holmium Laser Enucleation of the Prostate)による「前立腺側葉12時の剥離」を標準化するための一考察
- 患者特異的腹腔鏡手術シミュレータ (特集 腹腔鏡手術におけるシミュレーションとナビゲーション)