マルチレングス尿管ステントにおける抜去困難例の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】マルチレングス尿管ステント抜去困難例を検討した. 【対象と方法】対象は2008年4月から2010年4月に留置した尿管ステント505本で,抜去困難の有無を調査すると共に,ステント径や留置期間,留置時の腎盂側コイル形成状況との関連を検討した. 【結果】抜去困難ステントは9本(1.78%)で,原因は結び目(2),石灰化(2),結び目と石灰化(1),不明(4)であった.9本中6本は,後日の再牽引で抜去し得たが,石灰化を有する3本はESWLやTULを要した.抜去困難例の平均留置期間は7.9週で,問題無きステント(6.2)と比べ留置期間の長い傾向が確認された(p=0.06).ステント径と抜去困難との関連は認めなかった(p=0.73).結び目形成の3本は,コイル形成がすべて不良であった(p=0.06). 【結論】留置期間の短縮やコイルの完全形成は抜去困難回避に繋がる可能性がある.抜去困難に陥った際,ステントに石灰化が無ければ,後日の再牽引も考慮すべきと考えられた.
- 日本泌尿器内視鏡学会の論文
日本泌尿器内視鏡学会 | 論文
- CT画像における脂肪面積解析による肥満と鏡視下ドナー腎摘出術の手術因子との関連性の検討
- 褐色細胞腫に対する副腎摘除術の術式の選択に関する検討 : 腹腔鏡下手術と開放手術との比較から
- 膀胱癌の光力学的診断 : 蛍光尿細胞診の有用性 (特集 光力学診断の新展開 : 光の先に何が見えるのか)
- HoLEP(Holmium Laser Enucleation of the Prostate)による「前立腺側葉12時の剥離」を標準化するための一考察
- 患者特異的腹腔鏡手術シミュレータ (特集 腹腔鏡手術におけるシミュレーションとナビゲーション)