光力学技術の泌尿器科領域での展開
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概要
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体内投与した光感受性物質は細胞に取り込まれ,前駆体を経て光活性を有する蛍光物質に生合成される.特に癌細胞ではこの蛍光物質が過剰集積する.この癌細胞中の蛍光物質に特定波長の可視光,主に赤色光(600-740nm)を低出力で照射すると活性酸素が発生し細胞傷害を与える.このように,癌を光で刺激して光化学反応を発生させ傷害を与える治療法を光力学治療(PDT)という. 5-アミノレブリン酸(5-ALA)は,新世代の癌特異性の高い光感受性物質として注目されている.5-ALAを用いたPDTは,主に治療抵抗性の膀胱上皮内癌を対象とした新しい治療戦略として臨床試行されているが,未だ医師主導の臨床試験の範疇をでていない.本稿では,5-ALAを用いたPDTの現状について概説する.
- 日本泌尿器内視鏡学会の論文
日本泌尿器内視鏡学会 | 論文
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