CT画像における脂肪面積解析による肥満と鏡視下ドナー腎摘出術の手術因子との関連性の検討
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概要
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鏡視下ドナー腎摘出術において,手術難易度を反映する肥満指標について検討した.腹腔鏡下ドナー腎摘出術(TN)48症例,後腹膜鏡下ドナー腎摘出術(RN)44症例を対象とした.術前CTで皮下脂肪径,腎周囲脂肪径,全脂肪面積,皮下脂肪面積,内臓脂肪面積,腎周囲脂肪面積を測定,それぞれの項目を中央値で肥満群,非肥満群の2群に分けて出血量,手術時間との関与を検討した.TN群ではいずれの項目においても統計学的有意差を認めなかった.RN群での検討では,腎周囲脂肪厚と内臓脂肪面積による肥満群が非肥満群に比べて有意に出血量が多かったが,皮下脂肪と出血量,手術時間との関連はなかった.また,腎周囲脂肪面積による肥満群は非肥満群に比べて有意に出血量が多く,手術時間が長かった.内臓脂肪,特に腎周囲脂肪は後腹膜鏡下ドナー腎摘出術で手術時間を延長させ,出血量を増加させる要因であった.
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