視聴覚情動刺激下での脳波パワースペクトル解析―携帯端末を用いた場合―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では携帯端末による情動刺激下での脳波を用いた脳機能の評価を目的とした。被験者は健常成人24 名で,Cornell Medical Index(CMI),日本版State-Trait Anxiety Inventory(STAI),簡易ストレス度チェックリスト(SCL)によって心身状態を評価し,心理検査低値群と心理検査高値群に分類した。情動刺激は,情動的視聴覚セッション(安静,快,不快)と情動的文章セッション(快文章,不快文章)を用意し,携帯端末からの視聴覚刺激として被験者に提示し,脳波を計測した。脳波は離散フーリエ変換を行い,パワースペクトル値を算出した。α2 帯域の結果から,心理検査高値群は不快刺激および不快文章刺激時に側頭部でスペクトル値が高値を示した。以上より,携帯端末による情動刺激が精神安定度と関連して,脳機能の反応に影響を及ぼすことが示唆された。
- 一般社団法人 日本臨床神経生理学会の論文
一般社団法人 日本臨床神経生理学会 | 論文
- 補足運動野に対する経頭蓋直流電流陰極刺激が先行随伴性姿勢調節に及ぼす影響
- 本邦における脳磁図検査施行の実態とその問題点
- 脳磁図の臨床応用に関する文献レビュー (第1報): てんかん
- フィードバック関連陰性電位研究の進歩
- 情動刺激を用いた脳波部位間関連性の定量化と判別評価