動的有限要素解析による大腿骨頸部骨折の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
大腿骨頸部骨折は,高齢者の転倒時に頻発し,寝たきりの原因となるものである.これまで著者らは個体別近位大腿骨有限要素モデル構築手法を開発し,大腿骨頸部の形態的,力学的特性と頸部骨折発生の危険性との関係を検討してきた.本研究では,動的有限要素解析により軟組織や骨折予防に効果的といわれるヒッププロテクタを模擬したパッドによる衝撃吸収効果,地面の材質の影響について検討した.その結果,コンクリート床に転倒した場合,軟組織,プロテクタによって骨折危険度は低減されたがが,プロテクタの材質による違いはほとんどなかった.これはプロテクタを同一形状の等方線形弾性体としてモデル化したためと考えられる.砂地に対しては,地面の衝撃吸収効果によりピーク値は低下したが,プロテクタ装着により応力が増大した.今後はより妥当な転倒挙動を再現するためにモデルを改良し,プロテクタによる骨折予防効果の詳細な検討を行う.
- 日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」の論文
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」 | 論文
- Study on Numerical Simulation for Vibro-Acoustic Response of Spacecraft
- 人工関節用セラミックスの摩擦摩耗挙動に対する材料組合せ・潤滑剤・表面膜の影響
- 擬似圧縮性DESによる風車後流の3次元数値解析と後流モデル化に関する研究
- ハイブリッド吊床版道路橋の耐風性能
- 一般断面を有する多重連結型開水路網に生じるダム崩壊問題に対する双対格子に基づいた有限体積モデル