建築音響・騒音制御分野における高速多重極境界要素法
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概要
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Rokhlinによって提案された高速多重極法(fast multipole method: FMM)は,大自由度のポテンシャル問題の高速解法として今や様々な分野で応用されている.筆者らは主として建築音響・騒音制御の分野において,FMMをHelmholtz場のための境界要素法(boundary element method: BEM)に適用した高速多重極境界要素法(fast multipole boundary element method: FMBEM)に関する研究を行ってきた.同分野では扱う対象が空間的に大規模なことから,高速解法の持つ意義も高いといえる.本報では,Helmholtz場のためのFMBEMに関して,建築音響・騒音制御分野における汎用化に向けた筆者らの取り組みについて概観する.具体的には,様々なタイプの問題を解くための各種定式化への対応,対称問題における効率化,領域分割法や構造振動解析との連成,多孔質材内部音場の解析,計算量に大きく影響する反復解法の収束改善などが挙げられる.合わせて建築音響・騒音制御分野における適用例について紹介する.
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日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」 | 論文
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