MRE用多点加振システムの生体に対する有効性評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
MRE(magnetic resonance elastography)はMRI装置を利用して弾性率分布を定量的かつ非侵襲的に測定する手法である.MREは外部振動による弾性波を画像化し,弾性率推定式により弾性率分布を求める.正確な弾性率推定にはノイズに対して弾性波の振幅が十分に大きい必要があるが,振動エネルギーの3次元的分散や,生体の粘性により生体表面に加えた振動から発生する弾性波は生体内部で急速に減衰する.本研究では振動エネルギーが関心領域内に集中するように複数の振動子を使用した多点加振システムを構築し,生体に対する有効性の評価を目的とした.実験では健常成人(21歳,男性)に対し上腹囲に沿って振動子を4つ配置する場合と1つ配置する場合での断層面内の振動エネルギー分布を求めた.振動子から対象に加える総振動エネルギーが一致するように,振動子が4つの場合の振幅は1つの場合の50%とした.弾性波画像から振動エネルギー分布画像を作成し表面付近と深部について振動子1個に対する振動子4個の振幅比を求めたところ,表面付近では74%,深部では168%となった.生体組織の深部領域を対象とする場合には複数の振動子を使用する多点加振システムが有効であることが示せた.
- 日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」の論文
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」 | 論文
- Study on Numerical Simulation for Vibro-Acoustic Response of Spacecraft
- 人工関節用セラミックスの摩擦摩耗挙動に対する材料組合せ・潤滑剤・表面膜の影響
- 擬似圧縮性DESによる風車後流の3次元数値解析と後流モデル化に関する研究
- ハイブリッド吊床版道路橋の耐風性能
- 一般断面を有する多重連結型開水路網に生じるダム崩壊問題に対する双対格子に基づいた有限体積モデル