地殻活動シミュレーションへのアジョイント法の適用:余効すべりの場合
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概要
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プレート沈み込み帯では、約百年周期で地震が繰り返し発生している。この地震の繰り返しはプレートの定常的な沈み込みにより、応力が定常的に蓄積されていくことで生じ、地震サイクルと呼ばれている。近年、地震発生予測に向けた準備段階として、地震サイクルのシミュレーションが活発に行われており、連動型地震の発生サイクルの定性的な再現も成功している(例えばHori(2006))。しかしながら、地震の発生間隔や地震の連動の間隔の定量的な再現にまでは到達していない。定量的な地震発生予測に向けての次の課題は、データ同化手法を用いて地殻変動の観測データをシミュレーションに同化し、プレート境界面での応力や速度、すべりの様式を規定している摩擦パラメタを推定することである。加納・他(2010)はその初期段階として、非線形性の弱い余効すべりといわれるゆっくりとした地震後のすべり現象に対して、アジョイント法を初めて適用した。本発表では、上記の結果とともに地震発生予測に向けたアジョイント法の適用可能性を議論する。
- 日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」の論文
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」 | 論文
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