生体の圧縮性を考慮した粘弾性率分布推定手法の検討
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概要
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生体組織の粘弾性率を定量的かつ非侵襲に測定する手法として,核磁気共鳴画像装置(magnetic resonance imaging : MRI)を利用したMR elastography (MRE)法がある. MRE法では,外部加振装置によって生体内に発生させた弾性波を画像化する.弾性波画像から剛性率分布を推定するときには,測定対象が非圧縮性物体と仮定することが一般的であるが,生体組織は完全な非圧縮性物体ではない.圧縮性物体を加振することで対象内には剛性率分布推定で対象とするせん断波だけではなく,圧縮波が重畳することになる.本研究では,MRIで取得した弾性波画像に対して生体の圧縮性を考慮した粘弾性率分布推定手法を検討することを目的とした. 圧縮性の均一弾性体を想定したシミュレーションにより作成した弾性波画像とアクリルアミドゲルを対象とした実験により取得した弾性波画像に対して各種剛性率分布推定手法を適用した.得られた剛性率分布画像を比較評価した結果,昨年度発表した3次元積分型再構成公式の前処理として積分型curl-operatorを加えた手法が,最も定量的に剛性率を推定可能であることがわかった.
- 日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」の論文
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」 | 論文
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