福島県松川浦における放射性セシウムの移動と堆積状況の把握
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概要
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東京電力福島第一原子力発電所事故により大気中へ飛散した放射性Csの多くは土壌中の粘土鉱物等に強く吸着され,その大部分は脱離が難しく安定な状態で環境中に存在している。そのため,放射性Csは環境中において粒子態として挙動を支配する。陸上に堆積している放射性Csは今後,河川や降雨等の際に流れる地表流等を通じ最終的には海洋へ移行していくと考えられている。そのため,放射性Csの輸送実態を明らかにするためには海洋への流入部である河口-沿岸域における放射性Csの輸送過程を明らかにする必要がある。本研究では放射性Csの輸送実態を把握するため,河口-沿岸域本研究では塩分勾配や潮汐の変動があり,河口-沿岸域のミニチュア版と見なすことが可能である福島県相馬市に位置する松川浦を河口-沿岸のモデル域として,Cs吸脱着過程を把握し,河川-汽水域-海洋の系における放射性物質の輸送実態を明らかにすることを目的としている。
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