南東フランス白亜系海洋無酸素事変1b 層準の堆積岩中のアリルイソプレノイドからみた海洋生態系変動
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概要
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中期白亜紀は高海水準で非常に温暖な時代であり,有機物に富む黒色頁岩の堆積から幾度も海洋無酸素事変(Oceanic Anoxic Event; OAE)が起こったと推測されている。OAE1b(115~110Ma)は,テチス海を中心とした地域的なOAEであったとされ,Aptian/Albian境界を挟んで長期に渡って複数の黒色頁岩層が確認される。特に最盛期であるKilian層準・Paquier層準の黒色頁岩中からはメタン生成アーキア由来のPMI(2, 6, 10, 15, 19-ペンタメチルイコサン)などが検出されることから,「アーキアの海(Archaeal ocean)」が広がっていたとされている。本研究では,OAE1b層準の詳細なバイオマーカー分析を行い,アリルイソプレノイドに着目して起源を推察し,層準内におけるそれらの濃度変化から当時の海洋生態系の復元を試みた。
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日本地球化学会 | 論文
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