ハプト藻 Chrysotila lamellosa のアルケノン、アルケン組成に対する塩分の効果
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概要
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アルケノンは海洋表層水温の指標として用いられるが、一部の海域や内陸湖において4不飽和アルケノンの割合(%C<SUB>37:4</SUB>)の増加と低塩分の関連性が指摘されてきた。本研究では、塩分がハプト藻のアルケノン組成に与える影響を確かめるため、4不飽和アルケノンに富む沿岸種 <I>Chrysotila lamellosa</I> を異なる塩分条件下(15-45 g/L)で培養し、アルケノン組成を解析した。<BR>アルケノン不飽和指数および、%K<SUB>37:4</SUB>は塩分によらずほぼ一定の値をとった。このことから、環境試料で報告される%C<SUB>37:4</SUB>と塩分の関係は、塩分変動に対する主なアルケノン生産種の個別の生理学的応答よりも、塩分変化と連動した他のアルケノン生産種の寄与を反映していると考えられる。
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