炭酸塩鉱物沈澱時のアルカリ土類金属元素同位体分別:結晶多形が同位体効果に及ぼす影響
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概要
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本研究では、実験室内においてカルサイトとアラゴナイトを合成し、炭酸塩鉱物沈澱時のマグネシウム・カルシウム・ストロンチムの同位体分別係数を求めた。25℃における炭酸塩鉱物沈澱によるマグネシウムの1質量当たりの同位体分別係数はカルサイトで0.99888(10)、アラゴナイトで0.99951(4)となった。カルシウムではカルサイトで0.99971(3)、アラゴナイトで0.99958(1)となった。ストロンチムではカルサイトで0.99994(5)、アラゴナイトで0.99988(4)となった。マグネシウムではカルサイトにおいて同位体分別が大きく、カルシウムではアラゴナイトにおいて同位体分別が大きく、ストロンチウムでは有為な違いが見られなかった。これら同族元素間の違いは炭酸塩鉱物における各元素と酸素との結合距離を反映するもと考えられる。
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