北海道利尻島泥炭コアの14C年代と210Pb年代の差
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概要
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泥炭堆積物は過去数百年から数千年の大気由来の重金属元素の降下の歴史を探る上で有用な試料である.その理由は,泥炭は自然由来の重金属元素の含有量が低いこと,重金属元素の保持力が高いことにある.泥炭の有機物含有量は高いことから,この堆積年代決定には<SUP>14</SUP>C法が利用されることが多い.本研究では,過去数百年から数千年のユーラシア大陸から日本列島,北太平洋への越境鉛の歴史的変遷を解明することを目的とし,2009年に北海道利尻島沼浦湿地オタドマリ沼から40 cm長の泥炭コアを採取した.このコアの堆積年代決定のために,本研究においても<SUP>14</SUP>C法を適用した.具体的には,泥炭コア試料中の有機物,植物片試料に対しAAA処理を施し,<SUP>14</SUP>C年代測定を行った.さらに,<SUP>14</SUP>C年代値の信頼性を確認するために,コア表層部の<SUP>210</SUP>Pbおよび<SUP>137</SUP>Csの測定も行った.
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